<h2 id="h8d027c8ed3">はじめに</h2><p>プロジェクトに新しく「カテゴリー」機能を追加するために作業を行っていた。<br>完成したのでプルリクを作成しようとしたところ、gitのコマンドを間違えしまいプルリク作成が出来ない状態になってしまった。</p><p>簡単にいうと、カテゴリーの追加作業をしていたブランチを、リモートのメインにマージしてしまった。</p><p>メインに反映済みのためPRは作成できない。<br>そこで、gitのrevertとcherry pickというものを行うことにした。</p><h2 style="text-align: start" id="heaf7863051">誤って行った作業の流れ</h2><ol><li>作業ブランチ <code>feature/add-Category</code> で作業し、コミット。</li><li>一旦、別作業のプルリクをGitHub上で <code>main</code> にマージする。</li><li><code>main</code> の最新を取り込むため、<code>git pull</code> を実行してローカルmainを更新。</li><li>再び <code>feature/add-Category</code> に戻り、最新状態にしようとしたが、<strong>誤って </strong><code>git pull</code> を実行してしまった。</li><li>この時、以下のようなメッセージが表示されていた：<pre><code class="language-shell">Merge branch &apos;main&apos; into feature/add-Category 
# Please enter a commit message to explain why this merge is necessary, 
# especially if it merges an updated upstream into a topic branch.</code></pre><p></p></li><li>そのままマージコミットとともに <code>push</code> してしまう。</li></ol><hr><h2 style="text-align: start" id="hf02b9ad57c">その結果どうなったか</h2><p style="text-align: start">GitHubでプルリクを作成しようとしたところ、<br><strong>すでに </strong><code>feature/add-Category</code> の作業が <code>main</code> にマージされていた。</p><p style="text-align: start">リモート上でfeature/add-Categoryブランチも確認出来ない。</p><p style="text-align: start">差分も出ず、プルリクエストを作成できない状態だった。</p><hr><h2 style="text-align: start" id="h16d9e3fa4a">✅ 原因</h2><p style="text-align: start">誤って <code>feature/add-Category</code> ブランチで <code>git pull</code> を実行してしまったことで、Git はそのブランチに対応する<strong>リモート追跡ブランチ（origin/feature/add-Category）</strong>を探そうとした。</p><p style="text-align: start">しかし、origin/feature/add-Category はまだリモートには存在していなかったため、Git は<strong>main ブランチをマージ対象として使用しようとした</strong>。</p><p style="text-align: start">その結果、Gitは <code>origin/main </code>の最新コミットと、現在の<code>feature/add-Category</code> の状態をマージしようとし、マージコミットを作成するためのメッセージ入力(先ほどの作業④の部分)状態になった。</p><p style="text-align: start">マージコミットとは、<strong>ブランチ同士を統合して、新たなコミットを1つ作成すること</strong>。</p><p style="text-align: start">今回の場合、<code>feature/add-Category</code>ブランチが<code>origin/main</code>の最新変更を取り込んで一つのマージコミットになった。<br>これによって、<code>feature/add-Categoryはorigin/main</code>と同じ変更を含む合成状態になる。</p><p style="text-align: start">また、そのままVScodeの機能を使ってプッシュした際に、プッシュ先が<code>origin/main</code>になってしまっていたと思われる。</p><hr><h2 style="text-align: start" id="hb746496f8f">🧯 対処：RevertとCherry-pickを使って修正した</h2><h3 style="text-align: start" id="ha07122e2d7">対処の全体の流れ</h3><ol><li>ローカルの <code>main</code> ブランチで <code>revert</code> を実行</li><li><code>origin/main</code> に <code>push</code></li><li>新しいブランチを切る</li><li>必要なコミットを <code>cherry-pick</code> で再適用</li><li><code>push</code>（ブランチを明示）</li><li>PRを作成</li></ol><hr><h2 style="text-align: start" id="hea3102f863">Revertとは？</h2><p style="text-align: start"><code>git revert</code> は、<strong>過去のコミットを打ち消す新しいコミットを作る</strong>コマンド。<br>元のコミット自体を削除するのではなく、その内容を「反対方向」に変更する。</p><p style="text-align: start">たとえば、機能Aを追加したコミットを <code>revert</code> すると、<br><strong>機能Aを削除するコミット</strong>が新しく作成される。</p><pre><code class="language-shell">git revert 57f1c29 --no-edit</code></pre><p style="text-align: start">このように、打ち消したいコミットを <code>main</code> で <code>revert</code> していく。<br><code>57f1c29</code>の部分はコミットIDを入れる。</p><p style="text-align: start">そうすると、追加したカテゴリー機能が削除されるコミットが作成される。</p><hr><h2 style="text-align: start" id="h479153c547">Revert後の手順</h2><ol><li><code>main</code> で <code>revert</code> したあと、リモートに <code>push</code> ：</li></ol><pre><code class="language-shell">git push origin main</code></pre><ol start="2"><li>新しく作業ブランチを作成：</li></ol><pre><code class="language-shell">git checkout -b feature/add-category-from-cherry-pick</code></pre><ol start="3"><li>必要なコミットを <code>cherry-pick</code> で拾い直す：</li></ol><pre><code class="language-shell">git cherry-pick 57f1c29 aad13b2 4baf1e8 088c332 7f56aed 61faa2a 9426e5a</code></pre><ul><li>revertで削除した(打ち消した)カテゴリー機能が復活</li><li>cherry-pickを使うことにより、コミットIDを使用して変更・編集内容を取り出せる。</li></ul><ol start="4"><li>ブランチ名を明示して <code>push</code>：</li></ol><pre><code class="language-shell">git push -u origin new-feature/add-category</code></pre><ul><li>⚠️プッシュ先は上記のように明示すること。VScode上のプッシュボタンを使用したところ、またしても<strong>origin /mainにマージされてしまった。</strong></li></ul><hr><h2 style="text-align: start" id="h5a498df45f">⚠️なぜ再びmainに反映されてしまったのか？</h2><p style="text-align: start"><strong>VSCodeのGit UIが、push先を </strong><code>main</code> にしてしまっていたことが原因だった。</p><p style="text-align: start">VSCodeのUIは、追跡ブランチが既に存在している場合、<strong>自動でそこにpushしてしまうことがある</strong>。<br>明示的に「新しいブランチとしてpush」しない限り、意図しないpush先になってしまうことがある。</p><hr><h2 style="text-align: start" id="hb6b5af5c15">🛠 今後の対策</h2><ul><li>push時は、VSCodeのGit UIではなく、CLIを使用するようにする。</li></ul><hr><h2 style="text-align: start" id="ha214098e44">まとめ</h2><p style="text-align: start">Gitの操作ミスによって、意図せず <code>main</code> に作業内容が含まれてしまうことがあった。<br>しかし、<code>revert</code> と <code>cherry-pick</code> を使うことで、コミットの打ち消しと再pushをすることができた。</p><p style="text-align: start">間違えたコマンドを打った時には修正する方法も知っておく必要がある。</p>

gitコマンドのrevertとcherry pickを使って、リモートのコミットの打ち消しと再度プッシュを行う

Git Cherry pickを使う | 作業ブランチを誤ってリモートmainにプッシュしてしまった時の対処方法

<h2 style="text-align: start" id="h8d027c8ed3">はじめに</h2><p style="text-align: start">機能開発の途中で、以前提出していたPRに修正箇所が発生した。<br>今の作業を中断して、別のブランチで修正対応をしたい。</p><p style="text-align: start">現在のブランチ上では、ステージ前の変更や新規ファイルがたくさん並んでいる。<br>コミットするにはまだまだ機能が完成していない（ぐちゃぐちゃな状態;）。</p><p style="text-align: start">以前この状態でブランチを移動すると、ステージ前の状態が反映されて困ったことがある。</p><p style="text-align: start">今回も<code>git stash</code>を使用して、一旦ステージ前のを保留にする。と、予期しないことが起こった。</p><hr><h2 style="text-align: start" id="hce2ea6b02a">✅ やったこと</h2><ol><li>作業中の状態を一旦保存しようと <code>git stash</code></li><li><code>main</code> ブランチに切り替え</li><li><code>main</code> から <code>fix/〇〇〜</code> ブランチを新規作成して修正対応へ</li></ol><hr><h2 style="text-align: start" id="h0d1a32ae20">❌ 問題発生</h2><p style="text-align: start"><code>git stash</code> したのに、新しく追加していたファイルがステージに残っていた。<br>main ブランチに移動しても、それらのファイルが残り続けてしまった。</p><p style="text-align: start">つまり、<strong>stash が一部しか保存してくれていなかった</strong>。</p><hr><h2 style="text-align: start" id="h92ee77fce5">💡 原因</h2><p style="text-align: start"><code>git stash</code> は <strong><span class="highlight">追跡されているファイルの変更（mainとの差分）</span></strong> しか保存しない。</p><p style="text-align: start">つまり、<br>新しく作ったファイル（未追跡ファイル）は、<strong>デフォルトでは stash に含まれない</strong>。</p><hr><h2 style="text-align: start" id="hd406ba9d5a">✅ 解決策：未追跡ファイルも stash に含めたいときは？</h2><p style="text-align: start">以下のコマンドを使う必要があった。</p><pre><code>git stash push -u -m &quot;WIP: add-auth途中&quot;</code></pre><table><tbody><tr><th colspan="1" rowspan="1"><p>オプション</p></th><th colspan="1" rowspan="1"><p>意味</p></th></tr><tr><td colspan="1" rowspan="1"><p><code>-u</code> または <code>--include-untracked</code></p></td><td colspan="1" rowspan="1"><p>未追跡ファイルも stash に含める</p></td></tr><tr><td colspan="1" rowspan="1"><p><code>-a</code> または <code>--all</code></p></td><td colspan="1" rowspan="1"><p><code>.gitignore</code> のファイルも含める（注意が必要）</p></td></tr></tbody></table><hr><h2 style="text-align: start" id="h825aa5f1e0">🔍 スタッシュの確認方法</h2><pre><code>git stash list</code></pre><p style="text-align: start">例：</p><pre><code>stash@{0}: On add-Category: WIP: Add Category 
stash@{1}: On supabase: 保留中
stash@{2}: On add-authentication: WIP: add-auth途中</code></pre><hr><h2 style="text-align: start" id="h1a68b2aa54">👀 中身を確認するには？</h2><pre><code>git stash show -p stash@{2}</code></pre><p></p><hr><h2 style="text-align: start" id="h5c4664be90">🔄 指定した stash を復帰させたいとき</h2><pre><code>git stash pop stash@{2}</code></pre><p style="text-align: start">※指定しないと一番新しい <code>stash@{0}</code> が適用されてしまう。</p><hr><h2 style="text-align: start" id="hcd3c20d6be">💡 stash@{番号} の番号順は？</h2><pre><code>stash@{0} が一番新しい</code></pre><p style="text-align: start">そのまま <code>git stash pop</code> を実行すると、<strong>stash@{0}</strong> が現在のブランチに復帰される。</p><p style="text-align: start">特定のものを復帰させたい場合は、必ず番号を指定して <code>git stash pop stash@{番号}</code> を使うこと。</p><hr><h2 style="text-align: start" id="h62ad474d7d">🧹 使い終わった / 忘れていた stash を削除する</h2><pre><code>git stash list</code></pre><pre><code>stash@{1}: On supabase: 保留中
stash@{2}: On add-authentication: WIP: add-auth途中</code></pre><p style="text-align: start">これらは、すでに処理が終わっていた stash。<br>（stashで保留にしていたこと自体忘れて、またコードを書き直してしまったんだと思われる…）</p><h3 style="text-align: start" id="h2e9bfff3e2">✅ 削除方法</h3><pre><code>git stash drop stash@{番号}</code></pre><h3 style="text-align: start" id="hc77217875a">✅ すべて一括削除する場合</h3><pre><code>git stash clear</code></pre><p style="text-align: start">⚠️ <strong><span class="highlight">削除した stash は復元できない。</span></strong>本当に不要かを確認してから削除すること。</p><hr><h2 style="text-align: start" id="h9be0c3393d">おわりに</h2><p style="text-align: start">Git stash は便利だが、<strong>未追跡ファイルがデフォルトで保存されない点</strong>には注意が必要だった。<br>「stash したのにファイルが残ってる？」という経験をしたら、まず <code>-u</code> を思い出すようにしたい。</p><p style="text-align: start">また、一つのコマンドで作業内容が混ざったり、誤って削除されたりすることもある<code>stash</code>。（正直コワイ）<br>作業は小さく区切って、一つずつコミットして終わらせていく方が確実だと感じた。</p>

Git stashが未追跡ファイルを保存しない問題と、その対処法をまとめた。

Git/GitHub

Git Cherry pickを使う | 作業ブランチを誤ってリモートmainにプッシュしてしまった時の対処方法

Git｜git stashで未追跡ファイルが保存されない！？対処法と注意点まとめ